29歳の男


のんびり読めるのがいいなーと思って、
なんとなく書棚から手にとった。

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奥田民生 『FISH OR DIE』 角川文庫

ユニコーン解散後、しばらく休んでいた頃からインタビューは始める。
とにかく最初は、「休みたかった」「釣りばっかりしてた」言ってばっかりである。
素敵な大人っぷりだ。

インタビューの後には、ソロ1枚目『29』の楽曲解説がある。
そう、この頃の奥田民生は29歳。
くしくも、先日自分も29歳になった。
こういう読書の縁というのはけっこうある。
それにしても29歳というのは「休みたくなる」お年頃なのだろうか。

本書の発売は1999年。
買った当時はたしか中学生。
当時、29歳なんてはるか先のことだと思っていたら、
いつのまにかその年に辿りついている。
あれ以来で読むわけだから、14年前。早いもんだ。
よくぞ手放さなかった。

こうなったら『29』を聴こうと思ったけど、
部屋整理のため、CDはあらかた売ってしまってもはやない。
こういう時に棚からCDを奥からひっぱりだして聴くというのがいいんだなと思った。
とっておけばよかった。手放してはいけなかった。

インタビューの合間に対談が入る。
最初は井上陽水。それから、桜井和寿、矢野顕子、広瀬香美、PUFFY。

ユニコーンの解散、釣り、バンド、ライブ、PUFFYのプロデュースなどの話が続く。

巷にあふれるラブソングや頑張れソングへの反抗心をあらわにしつつ話す、
音楽と詞の作り方がおもしろい。
それでいてとらえどころがない。でも、そこに惹かれる。


   (『イージュー☆ライダー』は)歌ってる相手も、
   同世代に対するメッセージというよりも、自分にという希望ですよね、希望。
   こういうふうなことを言っていられれば楽かなっていうような、自分に対するものなので。
   みんなこういうふうに生きようじゃないかというのとは、ちょっと違うんですよね。
   ぼくはこうしたいんだということで。

   
   え!?『さすらい』聴いて会社やめちゃった人がいるの?しまった!!
   そこでさすらおうと思っちゃいけないんだ(笑)。
   さすらおうって言われたからさすらっちゃ、人間としていけねぇだろ。
   自分はないのか、みたいなですね(笑)。
   だって「さすらお~ぅ~」の「お~ぅ~」がダサくていいなと思って作ったのに。


PUFFYのプロデュースの話なんかは、
中学生当時あまり面白く感じなかったけれども、
いま読むと、アラサーにして勉強とか練習とか言っているのが印象的だった。

名盤『股旅』がそろそろつくられる頃なのかなっていうくらいで、
インタビューは締めくくられる。
あれから14年。ミュージシャン・奥田民生は現役バリバリだ。
久々に近作を聴いてみよう。

その前にまずPUFFYの初期を聴こう。
http://www.youtube.com/watch?v=XRVShbxb87Q
いいなぁ。
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by hiziri_1984 | 2013-02-20 23:58 | 瀆書体験  

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