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裏横浜トリップ


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“ワープロの優しさ”ってなんだ?
“ワープロの易しさ”の誤植ではないんだろうかと思ったけれども、
店主独自のワープロ哲学があるのかもしれない。
話しかけたら一太郎談義が炸裂しそうだ。


そこからすこし歩くとレトロジカルな銭湯がある。
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ドーンと置かれた灰皿のせいで、
ロッカーがいくつか開かないのはご愛嬌。


昼下がり。
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今日は干す物がなかったらしい。


角を曲がると自分の毛をうまそうに舐めるニャン公に出くわす。
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「あーん?んだテメェ」みたいな、ヤンキーのごときガンつけ。


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からの戦闘態勢。
俺の井戸だにゃーということか。
たしかにいいカンジの井戸だな。


つづく。
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by hiziri_1984 | 2013-03-28 23:27 | 情景採取  

鶴見線


横浜に住んで30年近く経つけれども、
乗ったことがなかった鶴見線。

いま、この電車に乗り安善という駅で降りて、バイト先の倉庫へ行っている。

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作業終わり、夜はひと駅分歩いてぶらぶら帰っている。
調子がいいときは鶴見駅まで歩く。

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世の中にはいろんな夜があるんだなぁと思う。

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by hiziri_1984 | 2013-03-27 22:49 | 情景採取  

想ー像ーラジオー


いとうせいこうの小説、『想像ラジオ』を読んだ。

想像力が電波となり、
不特定多数の誰かに発信され受信されるふしぎなラジオ。
リスナーはこの世にいない人々へも届いているようだ。
想念のちからが、時と場所を越えて、生と死を曖昧にする、とでも言おうか。

番組のDJは、大津波によって樹上に吊り下げられてしまったひとりの男。
彼の独り言、あるいは脳内に湧き出す言葉が伝播していく。

このラジオ番組を発信・受信する人々は皆、
きっと3月11日の出来事によって生活を揺り動かされた人であって、
あの日以降あらためて、読者のひとりとしてそうイメージせざるを得ないのだなぁと思う。

読んだのが1ヶ月前。
ところどころうろ覚えだけれども、
ひとりのリスナーの女性からDJに届けられた投稿が妙に印象的だ。

その投稿の内容というのは、
地方の町に生まれ住む私(ひとりの女性)が、
朝起きて工場の経理的な仕事に出勤し、
PCでゲームをやりつつ働き、
帰ってきてメシを食ってケータイのゲームをやって眠る。
大体そんな話。

この投稿には、
非常事態にみまわれて初めて
ありふれた日常のかけがえなさに気づく的なものだけではない
何かがあるように思った。

最近読んだ別の本、中原昌也『死んでも何も残さない』(新潮社)にこんな一節があった。

   
   因果応報の物語を作っているのは神様ではなく自分自身だ。
   しかし、どうすればこの嫌な循環から解放されるのか。
   文章を書いたり、物語を作ったりすることは、
   本当は意味もなくランダムに存在しているものを、
   必然性があってそのように散らばっている、と証明しようとする仕事だから嫌なのだ。


   僕だって妄想を抱えているけれど、物語というのはすべて陰謀史観でしょう。
   陰謀史観というか、関係妄想。僕はそれに悩まされ続けてきたわけだし、 
   妄想を否定する唯一の手段は、小説を書かないこと。
   つまり、現実を物語として構築しないこと。


これらの一節は、女性の投稿はもちろん、
いとうせいこう著『想像ラジオ』をより愉しく読む上で、
よきヒントになるんじゃないかと思った。

思えば、テレビで放送されるワイドショーやニュースではいまだに、
殺人犯の過去や日常をさぐり、殺人に至るストーリーをつむごうと必死で
見る人もまたそこになんらかの因果や物語を見つけないと
納得できなくなっているような気がする。
自分もそうなりがちだ。

世の中にまるでバラバラに点在する一人ひとりの思いや出来事。
女性の投稿をはじめ、『想像ラジオ』に出てくるDJの思い出や他のリスナーの投稿。
それらをまとめて、
「それでも僕らはひとりじゃない」とか「みんなつながっている」というところに
着地することなく、わかりやすい物語に回収されずに、小説が続きそして終わる。

そこにこの作品の面白さのひとつがあるんじゃなかろうか。そう思った。
それが顕著に感じられたのが自分の場合、あの女性の投稿だったのかもしれない。

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by hiziri_1984 | 2013-03-20 14:55 | 瀆書体験  

“暗い話を聞きたいが、笑って聞いていいのかな”


星野源 『くせのうた』
http://www.youtube.com/watch?v=uYJS0O-9tIc

飲み会の最中か、はたまた仕事や学校の帰り道か、
ちょっと好きになって気になる女の子のことをもっと知りたくて
「君の癖ってなに?」と話しかけてみようと思って、
“あーでもこんなこと聴くとなんかキモいだろうか。ウザいだろうか”
と思って止める。

だけれども、やっぱり聴きたい知りたいと思い立って
「君の癖はなんですか?」と話しかけるまで。
よくよく聴くとそれだけの歌なのだけど。
やっとそれを声に出して話しかけられるまで、
そのプロセスをていねいにこまやかに歌う。

いま読んでいる最中の中原昌也の自伝の一節にこんなものがあった。

    世界はどんどん多様性を失い、多くを感じない人のものになっている。
    人間が進むべき道は、どんな些細なものからも多くの意味を受け取ることだろう。
    しかし、現実は逆。
    《中略》
    万物と接続する回路のない人の痛みなんて、お前だけの痛みだろう。
                       - 中原昌也『死んでも何も残さない』 新潮社 ー 

オカルトムービーに「イカれた」自伝的文章のなかにあって、
急にグサッと突き刺してくる一文。
“知りたいと思うには 全部違うと知ることだ”と歌う『くせのうた』から
ジワッと伝わってくるものと似てる。

理由と行動、原因と結果の間にあるものをはしょらずに
ていねいにていねいに追って思い考える。

“寂しいと叫ぶには 僕はあまりにくだらない”
なんて歌う人はいなかったなぁ。
「君の癖はなんですか?」と話しかける時、
その人はきっといい顔をしているにちがいない。


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by hiziri_1984 | 2013-03-02 11:16 | お酒を頂きながら鑑賞