カテゴリ:西津軽探訪記(2012.8.15)( 14 )

 

見知らぬ旅友

弘前を歩く道中、しばらく一緒だった人がいる。

一緒と言っても、まったくの赤の他人で、
こちらが勝手に一緒だと思っているだけなのだけれども。

同い年くらいだろうか。それとも大学生くらいか。
彼はデジカメで写真を撮りながら、
道の途中にあるプチ名所を観光している。
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弘前市を歩いていると、
その昔弘前城を中心とした城下町であったその名残が、
いくつかの旧跡や地名から知ることができる。

たとえばこんなの。
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その昔、この一帯を治めた津軽一族のための生活用水が
ここから汲み取られていたのだという。
詳細は忘れた。

道のあちらこちらにこのようなポイントがあって、
自分はテキトーにぶらぶら歩いて、
たまたま行き当たったのだけれども、
彼は地図を片手にこれらを探しては見物しているようだった。

行く方向が偶然一緒なのだから仕方がない。
お互いに抜きつ抜かれつ。
なにせ弘前市内でも知られた観光地でもなんでもないコアな通りだ。
人通りはほぼゼロで、歩いているのは私と彼ばかり。
そらぁ、気にかかる。
どうやら向こうでもこちらをすこし気にしているような感じ(がする)。

こちらもあちらも男ひとり。
なんとなくシンパシーと
ちょっとだけうっとおしさを感じつつ歩いた。

自分と似た人と出会ったときの、
あの嬉しさと煩わしさというのはなんなのだろう。
相手を見ているようで、
その先に自分が見えてきてしまうからか。

しばらくするうち、いつのまにか彼を見失った。
歩いた先にあった弘南鉄道の大鰐駅。
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数年前と何ら変わらない、この古いまんまの佇まいがいい。
彼はここか、と思いつつ中を覗いたけれども、不在。
なんとなくすこーしさびしい。

歩いていると、たまにこういう道連れの人がある。
そろそろ夕方なので、帰路についた。
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by hiziri_1984 | 2012-10-06 18:21 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

土の匂いだこれ、弘前

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横浜から青森へ帰る。
いちばん最初に「青森に来たな」と思うのは、
土地の匂いがスーッと鼻に入ってきたとき。
それは、弘前駅のホームに降り立つ、
クルマであれば東北自動車道を降りて窓を開けた、そのとき。
急に強く嗅ぎ過ぎるとむせる。

それはどんな匂いかというと、
土の上で藁を焼いて、それが何年か経って朽ちた状態、のような匂い。
すこし湿り気がある。
(実際にそんな状態の物の匂いを嗅いだことはないのだけれども)
雨が降ると、この匂いはいつも以上に空気の中にモワッ~と立ち上がって漂う。
この土の匂いは鯵ケ沢へ行ってもずっとあって、
青森県にいる間はこの匂いがデフォルトだ。
自分にとっての“田舎の匂い”。
20歳を過ぎたくらいの頃から愛着が持てるようになった。

そして、横浜に帰ると
自宅のマンションに入った瞬間
かすかに新築のマンションの匂いがする。
コンクリートと木が混ざったような。
「帰ってきたな」という感じがする。
ただ、その匂いはすぐに消える。
いつもの家臭というか、つまり無臭の状態になる。

大学生時代、横浜から東所沢へ通っている時期があった。
その帰り道、京浜東北線で南浦和から港南台まで1時間半かけて乗って来る。
港南台駅のホームへ出ると、潮の匂いがした。これは風の強い日に限るけれども。
武蔵野から港町へ帰ってくると、こんなに強烈に海の匂いがするものかと思った。
これを人に話すと、そんな大げさなと言われることが多いけれども、
本当にそうだから仕方がない。

そういえば、田畑が多い東所沢は、青森の匂いとすこし似ていた。
それはかすかに匂うだけで、青森ほどではなかったけれども。

青森の匂いはやっぱり、土の匂いなんだろうなと
弘前を歩きながら思った。

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by hiziri_1984 | 2012-10-04 12:25 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

弘前と書いて“ひろさき”と読む

五能線に乗って、弘前へ。

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ただ歩いた。暑かった。

そういえば、弘前(ひろさき)の「さき」は
「前」と書いて「さき」と読むというのは変わっているな。

歩いた。目的地はない。
途中涼みたくなったが
しかし、中心街を離れると喫茶店やカフェはまったく無いので、
図書館へ駆け込んだ。図書館は涼しい。

せっかくなので、弘前出身・寺山修司の本を一冊読む。
彼の著作を読むのは、浪人生時代ぶりくらいか。

それから文学館へ行った。ここは100円で入れる。
冷房が効いていて、いい。
太宰治特集をやっていて、生原稿や創作ノートを見られた。
原稿やノートの欄外に、
自分の横顔を沢山書いていたのが印象的だ。

それ以外は、数年前と展示内容はまったく同じ。
津軽文士について復習した。

また、歩いた。
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by hiziri_1984 | 2012-10-03 23:58 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

五所川原で180円のチューハイと津軽漬け

晴れた日、五所川原駅で降りて、黙々と歩いた。

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かつては繁華街としてさかえ、
父曰く大きな映画館もあったそうだ。
仲間と連れ立って飲みに行くとなれば、
この五所川原であったらしい。
しかし、昔に比べると「何もなくなった」と言う。

歩きはじめて10分。
たしかに、父が話す当時の頃とは様子がちがう。

一本裏道に入ると、
スナックやナイトクラブ、一杯飲み屋が立ち並ぶ
湿っぽい通りに出る。

一軒、昼間から開いている店があったので、
ちょっと飲んで大将に話をすこし聴いた。

イトーヨーカードーの登場によって、
地元百貨店や商店街はすっかりなくなってしまったらしい。
そういえば、鯵ケ沢もくそイオンのおかげで、
駅前のにぎわいは消えた。

ちなみに、青森県内で初のスターバックスが出来たのは、
ここ五所川原であるとのことで、
そこんところは笑って誇らしげに語っていた。
「今度、立佞武多を見にくればいい」
そうする。また、次は夜に来てみたいところだ。

五所川原は、いまでも交通の要所である。
JR五能線と津軽鉄道が乗り入れ、
青森と関東を結ぶ長距離バスの発着場でもあり、
自分も何度か利用した。

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あっちが津軽鉄道のホーム。
津軽鉄道に乗ると、太宰治の出生地として有名な金木に行ける。
冬は吉幾造の歌でお馴染みの「ストーブ列車」となる。

自分は五能線に乗って、次は弘前に向かう。
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歩いたのはこのあたり。

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by hiziri_1984 | 2012-10-02 13:25 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

ツッコミ道中

町をぶらぶら歩いていると、色々なものに出くわす。

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おい、著作権!著作権!!
「三平」のフォントまで一緒だ。
でも実は、本当に矢口高雄ゆかりの何かがあるお店ではないかと思ったりして。
(矢口高雄は傑作『釣りキチ三平』の作者)
あと、「フイッシング」じゃなくて「フィッシング」ね。

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植物の精力剤といったところか。なにせ「超」だ。
さぞ、ビンビンに育つんでしょうな。
(わざわざ「氣」にしているのは、稲にも使えるということか)

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ご忠告ありがとう。
でも、
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そんなに長い物を持つことはきっとないから大丈夫そうだよ。


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“そうそう、フンは拾って持ち帰り・・・って、ヘビがいんのかよっ!”
拾う手をサッと引っ込める。
あっぶねー、あやうく手首を噛まれるところだった。
さては、罠か。
・・・速やかに拾えということだな。
(そもそも犬を連れてはいないけれども)

売り言葉に買い言葉。
青森に来たら、青森にあるものでたのしむ。
ツッコミ道中@鯵ケ沢でやんした。
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by hiziri_1984 | 2012-10-01 13:45 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

津軽のビート

東北、夏のエレクトリカルパレード。

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8月15日、鯵ケ沢駅前にて、ねぶたのお披露目。

太鼓の音が町中に響き渡り、
闇夜にひと際明るく舞うねぶた。

それを撮りました。
http://www.youtube.com/watch?v=XljWoUwPabY

男が太鼓を叩き、女が笛を吹く。

腹の底から興奮が湧いてくるような、凄まじい律動。
思わず踊り跳ねたくなる、澄んだ音色。

来年も行こう。
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by hiziri_1984 | 2012-09-30 17:48 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

緑と青ばかりの風景

この夏、青森県西津軽郡にある鰺ヶ沢町へ帰省した。

岩木山・岩木山神社を巡ったあとの帰り道、
僕だけ、とある集落でクルマから降りて、
歩いて帰ることにした。町まで約1時間ほどの道のり。

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このあたり。

気温はおそらく30°を越えている。
ただ、横浜とはちがいジメっと肌にまとわりつく感じはない。
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前日の大雨のせいで、
川は濁っていた。
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日本海に注ぐこの中村川を辿って行けば、
そのうち町へ着く。迷うことはない。

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田を見ると、ところどころ苗がそよぐ。
風の動きが分かる。
駆けていくように、生き物みたいに、風が見えておもしろい。

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しばらく歩くと、町が見えてきた。
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暑い。滝のように汗が流れる。肌が焦げる。
振り返ると、緑と青ばかり。
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帰って、冷えたビールを飲みました。
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by hiziri_1984 | 2012-09-28 14:53 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

岩木山麓のつめた~い水

この夏、青森県西津軽郡鯵ケ沢町を訪れたときのこと。

岩木山神社は、
山を神と奉る神社らしく
水が清らかに流れるところだった。
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参道の脇を水が流れる。

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手水舎はこんなカンジで、水の勢いが激しい。

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いい水の流れにタッチすると、澄むな。
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by hiziri_1984 | 2012-09-24 00:57 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

岩木山神社へ参る


この夏のお盆は、父方の実家がある
青森県西津軽郡鯵ケ沢町へ。私の「田舎」。3年ぶりである。

岩木山へ上った後、岩木山神社へ。
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鳥居から参道、見上げた先にはご神体であらせられる岩木山が
まさに「山」という姿かたちでドーンといらっしゃるので御座います。

参道から本殿、岩木山の頂上までが
まるで一直線につながっている。
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この直線上に立つと、
自分の脳天から眉間、喉ぼとけ、へそを通って、
参道、山頂までがひとつにつながったようで、
神聖なきもちになる。背筋が伸びる。
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社殿にたどり着く前にここで拝みたくなるような
畏れ多き御山さまというスケール感が味わえる。
そして、山のふもとの神社らしい
勾配のある参道を汗をふきふき、のぼる。
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堂々とした構えの朱塗りの楼門。
お屋根に地上から支え棒をかましているのは初めて見た。
瓦が重すぎたのか。雪が積もるからなのか。

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上がると、こんな格好で狛犬が隠れていた。
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楼門をくぐって拝殿に到着。
後ろを振り返るとこんな感じ。
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鳥居からけっこう歩いたんだな。
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by hiziri_1984 | 2012-09-19 19:35 | 西津軽探訪記(2012.8.15)  

つめた~い頭痛

父方の実家がある、青森県西津軽郡鯵ケ沢町を訪れた。
今から約一ヶ月前、お盆の頃である。

岩木山にのぼり、その次は岩木山神社へ。
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なにせ暑い。
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瓶コーラもいいけれど、ここは名物アイスを。
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焦点を背景の石畳に合わせるという間抜けっぷり。

一見、ジェラートを思わせるが、
その味は、薄いバニラにメロンの果汁を加えたようなさっぱり風味で、
こまかーい氷の粒が集まってできたシャーベットというカンジ。
一息に食べると、カキ氷を一気食いした時と同じところが痛くなる。
最近はフルーツ味もあるようだ。
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売り子は決まっておばちゃんである。ブルーの屋台に白いパラソルが爽やかだ。
五所川原駅前、千畳敷海岸などでも売っているのを見たことがある。
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「カランカランアイス」とか「チリンチリンアイス」とか、
おそらく売る時に鳴らす鐘や鈴からとって、
そんな名前にしているのだろうけれども、
正式名称はあるのかどうか。

そもそもこのアイスは、青森県、あるいは
青森県のこの地方だけの名物なのだろうか。
他の場所で見かけたことはない。

同伴の父に尋ねても「私が子どもの頃からある」というだけ。
そういえば、原材料もよくわからない。
父曰く、昔はサッカリンを使っていたのではないか、ということだ。
砂糖が貴重で、高価だった頃の話。
発ガン性物質であることが判明した今は
もちろん使用していないだろうけれども、
ではいまは何を素に作っているんだろうか。

と考えているうちに、完食。
こめかみが軽くキーンとつめたく痛くなったところで、
岩木山神社に詣でる。
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by hiziri_1984 | 2012-09-10 23:58 | 西津軽探訪記(2012.8.15)