散策について


ぶらぶら街を歩いていて、
ふと、花に目がとまることが多くなった。

どこぞの街で、メイン通りから一本裏路地へ入っていくと、
もう随分前から人が住んでいないらしい廃屋が並んでいる。
半壊した原付バイクが立てかけてある。
取っ手がなくてどうしようもない蛇口。汚水が溜まった象さんのジョーロ。
ベランダにあるパラボラアンテナが茶色く汚れて傾いている。
そのまま庭に目を下ろすと、
ハッとするくらい濃い白のユリが
気味悪いくらい元気に咲いていたりする。
例えばそんなこと。

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(これはユリじゃないですけどね!)

この場合、咲いている花はなんでもよくて、
どんな街や場所で咲いているのか。
それによって立ち上がってくる情感のようなものがある。
なんて言いつつ、他でもないその花が咲いていることに
何かしら意味があるなような気もする。

とまぁ、そんなことがしはしばあるので、
写真を撮り、今は名前も調べてみることにしている。

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これはユキヤナギ。
名前は「柳」だけど、実はバラ科。
春先に自宅のそばで咲いていた。



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# by hiziri_1984 | 2015-06-01 01:23 | 情景採取  

ひとりになる時間


久しぶりにゆっくり本屋をまわり、
気になる本がいくつも見つかった。
そんな感覚も久々で新鮮で楽しかった。

気になった三冊。
忘れないように撮っておいた。

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ここ数年、お酒に費やしてきたお金と時間を、
そろそろまた読書に使いたいと思う。

ひとりになる時間がもっとあってよいかもしれない。
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# by hiziri_1984 | 2015-05-10 22:24 | 瀆書体験  

匿名の肉体


地元港南台のカフェにて作業中、
ふと顔を上げて窓の向こうに見えた風景。

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ブラインドが降りていて、絶妙に頭部だけが見えない。
顔のないカラダが行ったり来たりする。
顔が見えないと一人ひとりに名前がないような感じで
妙に「肉体感」が意識される。すこしドキドキする。

異性の人を見るとき、
一般に男性は顔、胸、もう一度顔、という視線の流れで見る。
女性は顔を中心に全身を見渡す、なんて話を聞いたことを思い出した。
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# by hiziri_1984 | 2015-05-06 23:13 | 情景採取  

抱き合う前に陽を落とす


部屋の天井からぶら下がっている電灯。

この電灯の、明るく点灯している状態と消灯したオフの状態の間、

オレンジ色に灯っている状態を

ふつう、人は何と呼んでいるのだろうか。


あれを、自分は子どもの頃から「夕方」と呼んでいる。

煌々と点灯しているのが「朝・昼」、消せば「夜」。

その間だから夕方。色も夕方。


ふと思い出したのだけれど、

幼少の頃、従姉妹のうちにお泊まりに行った時、

従姉妹家族はあれを「ジャック」と呼んでいた。

初めはなんのことを言っているのか分からなかった。

では明るい状態は何と呼ぶのか。「ジョン」か。

今も謎のままだ。


そもそもなぜこの夕方が

電灯に備え付けられているのか。

これが、真っ暗だと怖くて眠れないからではなく、

夜の営みのためにあることを

大人になったその夜にそっと悟った。

(本当の理由がどうであれ)


消したい女性と見たい男性の妥協点。妥協灯。

カチッと部屋を黄昏時にして、

みんな抱き合っているのだろうかと、

勝手に感慨深けになったりもした。


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# by hiziri_1984 | 2014-01-30 02:51 | 散文  

怖い音 「サイレン」


怖いものは嫌いだけれども、好奇心でついつい見たくなる。聴きたくなる。

「サイレン(SIREN)」というホラーゲームがある。

サウンド・サイコ・スリラーという触れ込みの通り、
謎のサイレン音がストーリーテーマになっている。
その音というのが不気味で怖い。

ホラーゲーム「サイレン」は、
TVCMがあまりに怖すぎて放送禁止になってそれでかえって話題になったり、
実際の内容も完成度が高く、
ホラーゲームの金字塔になった。
(ちなみに放送禁止になったCMはYouTubeで見れます)

その後、ゲームが売れたこともあって映画化された。
7、8年くらい前の話だ。
当時のある日、夜中にたまたま点けたラジオ番組で
映画「サイレン」の音響制作スタッフが、
宣伝がてら出演して作品の見どころを話していた。
そのうち例のサイレン音について話が及ぶと、
音響マンの彼は
「実は、あのサイレン音の中には、人が恐怖を感じずにはいられない“ある音”が入っているんです」と語った。
MCが「その音はなんですか」と尋ねると、
彼は言った。

「女性の声なんです」

一瞬スピーカーの向こうがしーんとなった。
台本にない内容だったのか、MCも黙ってしまい
その後やっと「怖っ!」と言った。

音響マンの彼曰く、
人が怖いと感じる音質や音の高さなどを追求した結果、
ある一定の高さで発せられる女性の声に辿りついたらしい。
それも女性ならそのほとんどが出せる声なのだそうだ。
不気味過ぎだ。
(ちなみにその声はアノ時の声に近いそうです。興味深い)
気になった方はゲームをプレイしてみるとよいと思う。

他にも、サイレンと言えば「国民保護サイレン」。
核ミサイルが発射されたとか大規模テロが起こったとか、
日本に何らかの武力攻撃があった有時に鳴る警報。

その存在さえ知らなかったこともあって、
初めて聴いた時は戦慄した。
これもYouTube、もしくは内閣官房国民保護ポータルサイトで聴ける。
聴くとなんとも言えない気分になる。
緊迫感があるのと同時に、なぜかしら諦めにも似た感情が湧く。

このサイレン音には、警告を促しつつも、
パニックや暴動を防ぐための鎮静効果があるのではないかと思う。
しかしながらこのサイレンこそ本当に一生聴きたくない。

こんな寒い時期に、ちょっとゾクッとする音のお話でございました。


※自主制作zine寄稿記事


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# by hiziri_1984 | 2013-11-11 14:11 | 散文